トレーサ式漏水調査工法
この工法は、質量分析技術を用いた方法で、外的な騒音の影響を受けることなく漏水箇所を的確に発見することができます。
埋設された給・配水管の区画量水器や消火栓から管内にヘリウム(He)を注入し、破損箇所から外部に漏れるヘリウムを地表面より漏洩専用機器に接続したスニッファープローブ(ポイント測定検知口)で吸引し、漏水箇所を特定します。破損部位より漏洩したヘリウムは土砂、アスファルト層を透過するという特性を持っています。この特性を利用し、埋設管路の漏洩検査に応用しています。
利点
①交通量の多い場所、騒音の激しい場所での昼間作業が可能。
②従来の音聴工法では発見が困難な微量な漏水の発見が可能。
③地表で検出が可能であれば、埋設震度や管種・管径の影響を受けない。
④工場やメーター二次側での漏水にも大きな威力を発揮する。
トレーサ式漏水調査イメージ図
ヘリウム注入作業。
この写真では量水器を取り外して
ヘリウムを注入しています 。
ヘリウムを注入しています 。
ヘリウム探知作業。
漏水ポイント測定作業
トレーサ式漏水発見装置により検出された
ヘリウムの濃度を測定します 。
ヘリウムの濃度を測定します 。
路面音聴工法が困難な場所にも
適しており、小型のハンディタイプの
検出器も使用します
適しており、小型のハンディタイプの
検出器も使用します
ヘリウムってどんな気体?
最近、見かけるヘリウムボイスは、ヘリウムが80%に酸素が20%の割合で混合され、口から吸引するとドナルドダッグのような声に変わる玩具があります。
また、食品の包装に真空パックされた生食品がありますが、真空包装されたパックの欠陥を発見するためにヘリウムが利用されています。
科学的には、無色気体・無臭・不活性・気体比重0.14・原子量4.0。人体への影響は、ヘリウム自体としての有害性はありません。血液に対する溶解度が小さいので窒素と混ぜて各種吸引用に用いられています。
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